システムインテグレーション事例紹介

株式会社エージーカード様

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カード自動決済パッケージ CAPS

■  セイコープレシジョンお客様に聞く - エージーカード





■ セイコープレシジョンが印象的だった点

-- プロジェクト途中のセイコープレシジョンで印象に残った点は。

プロジェクト初期の要件定義、問題点洗い出しの際に、エージーカードの将来を見据えた積極的な提案があったのは助かりました。

-- 「将来に向けての積極的かつ柔軟な対応」とはどのような。

具体的には以下のような対応です。

  1. 例えばICカード対応という課題。これは「今のエージーカードには必須ではないが、いつかは取り組むことが確実な課題」です。

  2. システム会社の中には、最初に要件を定義しきってしまい、「要件にあることはやります。それ以外はやりません。関知しません」という対応になる所もあると聞きます。その考え方の場合、ICカード対応は、「今はやらない」 → 「要件外」 → 「関知しない」ということになります。

  3. しかし、関知しないというのではこちらは困ります。将来は、取り組むことが確実なのだから、今のうちからそれを想定したシステム設計にしておきたい。数年後に、「あのときしっかり設計しておけば、ICカード対応で今こんな苦労をしなくても良いのに」とは思いたくありません。

  4. 一方、セイコープレシジョンは、そうした「将来要件」についても、合理的な範囲で、柔軟に想定、対応してくれました。こちらが言わなくても提案してくれることもありました。

■ プロジェクト途中の想定外の事態

-- プロジェクト進行中に、想定外の事が起きたことは。

プロジェクトの途中で、エージーカードの母体である岩田屋が伊勢丹傘下に入ることが決まりました。岩田屋の基幹系システムは伊勢丹に統合されることになります。それに伴いエージーカードの対外接続系システムも修正対応が必要になりました。

もちろん、セイコープレシジョンはこうした突発事にも着実に対応してくれました。この時はセイコープレシジョンと一緒に仕事をしていて良かったと思いました。もし以前のような、特定のSEがつかまらないとシステム更新ができないという属人的な体制のままだったら、それは大きなリスクとなっていたでしょう。

■ セイコープレシジョンのソリューションをどう使っているか

-- エージーカードの業態についてお聞かせください。

エージーカードは、福岡や北部九州を商圏とする百貨店、岩田屋を出身母体とする地場カード会社です。岩田屋のクレジットカードがメイン事業です。

-- 現在、セイコープレシジョンのソリューションをどのようにお使いですか。

クレジットカード会社にとっての基幹業務システムである、対外接続系システム、与信系システムの構築、運用、メンテナンスを、総合的にお願いしています。パッケージ製品としてはCAPSをご提供いただきました。

■ コンペ2社の提案をどう評価したか

-- セイコーと取引が始まったのは、いつから、どのように。

2004年頃からのつきあいです。対外接続系システムでは、それまで、あるメーカーA社のノンストップ・コンピュータを使っていました。それが老朽化したので、システム入れ替えを決めました。その時のコンペでセイコーが勝ち残ったのです。

-- コンペでは何社ぐらいを候補に。

大手商社系B社、大手メーカー系C社、そしてセイコーの三社が候補となりました。

まず大手商社系B社。こちらは、既存のノンストップコンピュータの新バージョンを継続使用する形で提案してきました。

既存システムをそのまま使い続けることは、既存のプログラム資産が引き継げる点や、使い方や保守メンテナンスでも従来の経験が生かせる点などで、魅力的な選択肢です。しかし、既存システムにはいくつか難点がありました。

第一に、ノンストップ・コンピュータと言う名前と裏腹に、それまで何度か停止したことがあります。老朽化するまで使い続けたことは事実なので、堅牢性において多くを望むのは酷ですが、それでも懸念ではありました。

第二に、そのシステムは、アーキテクチャその他において独自性が濃い「くせのある」システムだったので、そのシステムを熟知した外部SE(Dさん)にしか、トラブル解決ができませんでした。Dさんがなかなかつかまらなくて、やきもきしたことも何度かあります。クレジット会社の基幹システムがこのような属人的な運営で良いのかという反省がありました。

第三に、既存システムの継続更改といっても、さほど価格が安くなるわけでもありませんでした。

以上、三点のデメリットにより、プログラム資産の継承、運用面でのなじみなどのメリットは、ほぼ相殺されました。

-- 大手メーカー系C社はいかがでしたか。

その会社には、クレジットカード関係のパッケージ製品は一応ラインナップに揃えられていましたが、しかしシステム構築の「経験に基づいたノウハウ」がその会社に本当にあるのかどうかは、不透明でした。

また、システムをその会社の物に更改した場合、既存のプログラム資産を移植しなければなりませんが、それについても、責任を持って引き受けてもらえるのかもらえないのか、やや腰が定まらない印象がありました。

■ なぜセイコープレシジョンを選んだか

-- 最終的に、セイコープレシジョンをお選びいただきましたが、その理由は。

順々に述べると以下のようになります。
  1. CAPSなどクレジットカード関係のパッケージ製品が揃っていた。クレジットカードシステム構築の実績もあった。

  2. クレジットカード業務につき、「経験に裏付けられたノウハウ」が豊富にあった。営業マンと打ち合わせしていても、受け答えが的確だった。いわゆる「わかって話している」という印象

  3. 既存のプログラム資産のC言語への移植についても、二つ返事でOKだった。自信とチャレンジ精神を感じた。

  4. 価格もリーズナブルだった。

  5. 「会社としての良さ」が直感的に感じられた。ウマが合いそうだった。このことはプロジェクト推進において実はとても重要。


■ 秋山社長はセイコープレシジョンをどう評価したか

-- 続いて、秋山社長にお伺いしたいと思います。社長から見てセイコープレシジョンの印象はいかがでしたか。

私はシステムの専門的な事は分かりませんが、セイコーの現場営業の方、上司の方と接して説明を受け、その内容、立ち居振る舞いを通じ、この会社なら大丈夫だと確信しました。そもそも親会社のセイコーという会社は、時計など精密機械の老舗として、その品質に対する取り組みに定評があります。そのセイコースピリットを受け継いだセイコープレシジョンのことは、最初から信頼していました。

先ほど社員から「ウマが合いそうに思えた」というコメントがありましたが、私も同感でした。プロジェクトが佳境にかかってからも、エージーカードの社員と、セイコープレシジョンの社員が、互いに対等の雰囲気で、仕事にとりくんでいる。システムを良くするために、時には激しく議論し合っている。それは端から見ていてもいい雰囲気でしたし、この感じならプロジェクトは成功するだろうと思えました。この「雰囲気」については、弊社の社員が写真で記録を残しており、それを見てもらった方が早いかも知れません。

写真で見る今回のSHIPプロジェクト(写真提供:エージーカード)
「う~ん、終わらんっ」
「だ~いじょうぶだって」
「おれたちは余裕。じゃーっ失礼」
チェック表。今のところ順調
「よーしっ、合ー格!」
打ち上げ開始
「ういっす」

■ プロジェクトでもっとも苦労した部分はどこか

-- プロジェクトの中で最も苦労した部分は。

本稼動1ヶ月前の各社との接続テスト。7月31日、本稼働前夜の一晩かけてのシステム移行は、緊張しました。あらゆる箇所で実地のテストを行い、すべて異常がないと分かり、異常がないと分かりながらも、こうした移行作業は何度も経験はあるにも関わらず、やはり緊張しながら、ためらいながらも、『いやここまで入念にチェックしたのだから』と自らに言い聞かせ、本接続にGOを出しました。

-- なぜ、そこまで緊張したのですか。

一度、本番接続が始まったら、もう後に引き返すことはできないからです。これが社内システムであれば、本稼働後にミスが見つかったとして、引き返すことも不可能ではありません。社内の話ですから。

しかし、対外接続系のシステムの場合、いったん本接続が開始され、その後、クレジットカードのお買い物データが記録されたら、もう後には引き返せません。いったん登録されたデータを消すというのは、データベースの整合性の見地から見て、ほぼ不可能だからです。

■ 対外接続系システム、与信系システムとは何か

-- ここで補足説明していただきたいことがあります。今回エージーカードで構築した「対外接続系、与信系のシステム」という言葉につき、クレジットカード業界の関係者には周知と思いますが、一般の人には分からないので、ご説明いただければ幸いです。

クレジットカードを使ってお店でお買い物をする時、レジの人がクレジットカードを何かの端末に差し込んで照会していることがあります。あれは外部のセンターに通信接続して、お客様のカードが正規かどうか、お買い物限度額を超えていないかどうかを調べているのです。このようにクレジットカード・システムは、お店、カード会社、CAFIS(接続仲介センター)など、物理的に離れたさまざまな場所をスムーズに接続し合うことで成り立っています。与信系、接続系システムとは、そのようなお店、カード会社、その他を相互接続し合って、お客様の与信状況を調べるためのシステムです。

この相互接続が故障すると、店頭での信用照会ができなくなり、ひいてはお客様のお買い物にも支障が生じ、ひいてはお店の信用も損ねることになりかねず、これはあってはならないことです。特にエージーカードの場合、岩田屋の外商でも活用されているので、粗相はできません。

このようにご説明すれば、対外接続系のシステムが、クレジットカード会社にとっていかに重要であるか、おわかりいただけると思います。「現場の基幹システム」といっても過言ではないと思います

■ セイコープレシジョンに一言


-- 最後にプロジェクトを総括しての一言をいただければ幸いです。

(土元氏):今回のプロジェクトは大成功でした。セイコーの皆さんと一緒に仕事ができて気分が良かったです。業務そのものの成功もさることながら、何というか、メンタル面の一体化があり、今まで経験した中で「いちばん気持ちの良いプロジェクト」でした。これからも一緒にがんばっていきましょう。

(山本氏):私もメンタル面では、非常に気分良く仕事ができました。今回は対外接続の部分だけお願いしましたが、本当はセイコーさんの対応できる領域がもっと広ければ、もっといろいろお仕事をお願いしたかったほどです。

(秋山社長):今回、セイコーさんのおかげで弊社の様々な問題が解決できました。ソリューションビジネス、問題解決ビジネスとはこのことかと思いました。エージーカードでは、今後も、激変するクレジットカード環境に合わせ、システムをより堅牢により柔軟に仕上げていくつもりです。セイコープレシジョンには、今回のプロジェクトで見せていただいた優れたシステム構築力と製品力とで弊社の取り組みをご支援いただければと思います。期待しています。

-- 今日は貴重なお話を有り難うございました。


※ エージーカードのWebサイト
※ 取材日時 2006年7月
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